漢方アドバイザー
山内

便秘の悩み改善

 

心も体も腸もスッキリ!今更訊けない便秘の疑問を漢方アドバイザーで

同じく便秘に悩んでいた山内がアドバイザー視点で紹介します!

 

 

​■便秘の定義

 

 

女性の会話の中で「便秘」の言葉を聞くことがよくありますが、

そもそも便秘の定義とは?と思われている方も多いのではないでしょうか?

 

一般的に1日1回便がすっきり出なかったら「便秘」と認識されていますが、

食事をして腸内で吸収され、便(糟粕)となって体外に排出されるまで2〜3日に1度の方もいます。

人の体には個体差があるため、症状や状態をみて便秘として定義されているのです。

 

 

  • 数日排便がない
  • 便が乾燥により出にくく、時間がかかる。
  • 残便感があり不快感

 

 

などが「便秘」と定義されています。

 

便秘になると

  • 「腹痛・膨張感・ガスが溜まる」
  • 「頭痛・肩こり・肌荒れ・食欲不振・吐き気」

 

などの症状が体の巡りを妨げるので、排便の習慣付けが大切になるのです。

 

 

■便秘は5種類ある

 

漢方視点で便秘には

 

「便が硬くなる」

「腸の動きが鈍くなる」の大きく2種類で、分類分けすると5種類に分けられます。

 

 

一つ目に「便が硬くなる」タイプは

 

1:【熱で水分が蒸発するタイプ】

熱で 体の水分が蒸発し乾燥するため、便が硬く量が多いことと便の臭いが強いのが特徴です。

このタイプの方は顔色は赤く、口臭が出やすいです。

 

2:【潤い不足タイプ】

高齢者、虚弱体質、産後などで、体を潤す血・水分の消耗により不足して、

便が乾きがあるのが特徴lです。

その他、皮膚が乾燥によるカサつきやすいです。

 

二つ目に「腸の動きが鈍くなる」タイプは

 

1:【腸の力不足タイプ】

過労・産後に起こりやすく、いきんでも力不足で便が出ないことが特徴です。

疲れやすく、風邪をひきやすいなどの症状も見れらます。

 

2:【腸の動きが鈍いタイプ】

ストレス・運動不足などで疏泄の働きが鈍り気が滞ることで、腸の蠕動運動が

正常に働かないためお腹が張ったり、ガスが多いことなどが特徴です。

 

3:【腸の冷え・痛みを伴うタイプ】

腸の冷え お腹が冷え痛みを伴うことが多く、水様便・軟便が多いことが特徴です。

便の出始めは硬く、後に水様便や軟便になることが多く、体の冷えが見れます。

 

 

「便秘」には以上の5種類があり、症状に合わせた対処法・治法を実践する必要があります。

そのため、便秘良いお茶・薬・サプリメントをとるのではなく、まずは自分がどの便秘タイプ

で今の体がどんな状態なのかを見つめることが重要なのです。

 

 

■便秘5種類の対処法・治法

便秘が5種類それぞれに(治法)対処法が異なります。

 

便が硬くなるタイプ》

タイプ  原因  治法  食材
熱で水分
蒸発

エネルギー(陽気)過剰、
熱がこもり、水分が蒸発し乾燥

怒りっぽい・暑がり・味の濃い物が好きな人に多い。

体の余分な熱を冷まし

腸を潤す

バナナ・アロエ・きゅうり

潤い不足

体を潤す血・水分の消耗により不足する血虚。

皮膚の乾燥、多汗・寒がり・めまいの人に多い。

腸を潤し、補血

人参・ほうれん草・小松菜

豚レバー・バナナ・アロエ 

 

便が硬くなるタイプへのおすすめ漢方は

 

熱で水分蒸発タイプ=大黄甘草湯

生薬は大黄・甘草で甘みと少しの苦味があります。

 

 潤い不足タイプ=麻子仁丸

生薬は麻子仁・杏仁・芍薬・枳実・厚朴・大黄で苦味と渋みがあります。

 

腸の動きが鈍くなるタイプ》

タイプ  原因  治法  食材

腸の

不足

過労・産後に起こりやすく、いきんでも力不足。

疲れやすく、風邪をひきやすい人に多い。

気を補い、排便を促す

山芋・牛肉・山椒

腸の動きが鈍い

ストレス・運動不足などで疏泄の働きが鈍り気が滞る。

お腹のハリ・ガスがたまる人に多い。

気滞ため 気を巡らせる

大根・紫蘇の実・かぶ

紫蘇油・杏仁・オリーブ油

腸の冷えお腹痛み 

体が冷えからくる、腸・お腹の冷え 痛みを伴う 。

顔色が白い・便の出ははじめは硬く後に軟便・水様便の症状がある人に多い。

気の温昫作用が低下

 身体を温める

 シナモン・しょうが

くるみ・ねぎ

 

腸の動きが鈍くなるタイプへのおすすめの漢方は

 

腸の力不足タイプ=六君子湯。

生薬は人参、蒼朮・茯苓・半夏・陳皮・大棗・甘草・生姜で甘みがあります。

 

腸の動きが鈍い=大柴胡湯。

生薬は柴胡・半夏・生姜・黄芩・芍薬・大棗・枳実・大黄でかすかに苦味があります。

 

腸の冷え・お腹痛み=小建中湯。

生薬は芍薬・ 桂皮・ 大棗・ 甘草・ 生姜・膠飴で甘みがあります。

 

※漢方はその体質にオススメのものを例であげていますが処方を希望の場合は

薬剤師・お医者様への相談の上、容量・使用法を守ってご利用ください。

 

 

タイプ・症状別で養生方法は異なってきます。

自分の体の状況・症状を見てどんな便秘タイプかを見極めて、食生活・生活リズムを

見直していきましょう。

 

 

 

■便秘オススメのツボ

 

ツボは全身365個以上あり、皮膚上の感覚するどい点で体表に伝える働きがあり

刺激することで健康維持に役立つと言われています。

 

便秘の時に刺激するツボが2つあるのでご紹介します。

 

 

■二間(手陽明大腸系)

人差し指の付け根、親指側で斜めにはしるコリコリしたところで。

大腸の経絡、動きを整え便秘を緩和します。

 

 

■天枢(足陽明胃経)

へそから左右に指3本分のところにあり、 消化器系全般の動きを整え便秘緩和します。

ツボを刺激しながら自分の便秘の種類と治法を実践していくことが大事です。

 

日々の生活リズムを見直すきっかけにしていきましょう。

漢方アドバイザー
山内